chapter2259:ダーク・シャドウ(2012)

画像ダーク・シャドウ(2012)
DARK SHADOWS
監督:ティム・バートン
出演:ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ヘレナ・ボナム・カーター


18世紀、イギリスのリバプールからアメリカ東海岸へ入植したコリンズ家は水産業で財を成します。
コリンズ家の二代目バーナバス(デップ)は使用人のアンジェリーク(エヴァ・グリーン)と恋愛関係になりますが、彼が選んだのはジョゼット(ベラ・ヒースコート)という名家の女性でした。
正体が魔女だったアンジェリークはこれを恨み、ジョゼットに催眠術をかけて屋敷近くの断崖から身投げさせます。
崖下に横たわるジョゼットを見たバーナバスも後を追って崖から飛び降りますが、傷ひとつ負いません。
彼はアンジェリークの呪いで不死のヴァンパイアにされていたのです。
さらにアンジェリークの陰謀で棺桶に閉じ込められたバーナバスは地中深くに埋められてしまうのでした。
それから約200年後の1972年、メイン州コリンズポートにヴィクトリア(ベラ・ヒースコート2役)という女性がやって来ます。
コリンズ家の当主エリザベス(ファイファー)が募集した家庭教師の面接を受けた彼女は合格。
エリザベスの弟ロジャー(ジョニー・リー・ミラー)の息子デヴィッド(ガリー・マクグラス)の家庭教師としてコリンウッド荘園で暮らすことになるのですが…。

1966年から1971年までアメリカで放送されていたテレビ・ドラマ「Dark Shadows」をティム・バートン監督が映画としてリメイクしたホラー・コメディ。
オリジナルはアメリカでは大人気で2本の映画版も作られ、1作目の「血の唇」は日本でも劇場公開されています。
しかし、続編の「血の唇2」は劇場公開されませんでしたし、オリジナルのテレビ・ドラマ自体が放送されなかったので、日本での知名度はかなり低いと思われます。
ちなみに「血の唇」と「血の唇2」は今月になってからブルーレイで発売されました。

自分もオリジナルのテレビ・シリーズは名前こそ聞いていましたが、当然見たことはありません。
それでも大好きなバートン&デップ・コンビの作品なので劇場へ行くつもりでしたが、あまり良い評判が聞こえてこないこともあり見送ってしまいました。
オリジナルを知らないので不安を抱きながらブルーレイで鑑賞したのですが…。

これ、メチャクチャ面白いじゃないですか!
思えばバートン監督のホラー・コメディですから個人的な趣味のど真ん中。
自分の勘を信用せずに世評に流されて劇場鑑賞しなかったことを大いに反省しました (+_+)

ストーリーは200年ぶりに甦ったヴァンパイアが落ちぶれていた一家を再興するために宿敵の魔女と戦う…というもの。
18世紀に生きていた主人公が20世紀に甦るという200年間のギャップがコミカルに描かれています。
“ホラー・ソープオペラ”と呼ばれたオリジナルのテイストを引き継いだと思われる、安っぽいロマンスの要素も悪くありません。
ホラーとしては物足りない面もありますが、そのものズバリのシーンは少ないので、この手の映画がダメな方でも大丈夫でしょう。

主役のジョニデはもちろん、ミシェル・ファイファー、ヘレナ・ボナム・カーター、ジャッキー・アール・ヘイリーという脇役が揃って好演しています。
特に従来のイメージとは違う仇役を演じたエヴァ・グリーンは最高で、これから悪女の役しかオファーが来なくなるのではないかと心配してしまうほど。
2役を演じていたベラ・ヒースコートは有望株ですし、クロエ・グレース・モレッツちゃんも相変わらず可愛いです (^^;;

自分の評価は★★★★★の満点。
最初から最後までニヤニヤし通しで個人的なツボに嵌まりまくった作品でした。
安心の“バートン印”なのでカメラワークなど演出もバッチリ。
これだけの話を2時間で組み立てたバートン監督の腕は確かでしょう。
既成曲ばかりであまり目立たなかったダニー・エルフマンの音楽もクライマックスでは大いに映画を盛り上げています。

ただし、ホラーと70年代のアメリカのヒット曲が好きでないと面白さは伝わらない映画だと思います。
ワンシーンだけカメオ出演している大御所ホラー俳優や後半に登場する大物ロック・ミュージシャンを知らないと、せっかくの笑うシーンで笑えない可能性は大きい気がします。
同様に劇中で当時のヒット曲を流すタイミングもギャグになっているのですが、こちらも曲を知らないとどうしようもないですね。

例えば、バーナバスが自分の心情を吐露するシーン。
ここで引用しているのがスティーヴ・ミラー・バンドの大ヒット曲「The Joker」だと分かる人ならニヤニヤできても、知らないと全く無意味なシーンに見えることでしょう。
かなり“見る人”を選ぶ内容なので世評が低かったことも頷けますが、40代(50代かな?)以上ならば音楽ネタだけでも楽しめるコメディになっていると思います。

○本日のオマケ
オープニングで流れるムーディ・ブルースの「Nights In White Satin」です。

この記事へのコメント

トースケ
2012年11月18日 23:01
あ、この映画まったくノーチェックでした!
★★★★★ですか! 「観たい映画候補」に追加しておきます.
たぶんワタシでも楽しめそうですよね(笑)
タラララ
2012年11月19日 13:51
某大物グラムロック・ミュージシャンの話になり、その曲がかかるのかと思っていたらTレックスの曲が流れたりする小ネタのギャグが自分にはことごとくウケました。
終始クスクス、ニヤニヤしながら見た映画です。
今日日の映画なのでCG満載ですが、よくある「CGを見せるための映画」になっていないところは流石だと思います。
でも自分のオススメはハズレが多いようなので、あまりアテにしないで下さい (^^;;
トースケ
2014年01月26日 21:03
8月に録画してあったのを今日やっと観ました.
なるほど、どこを切ってもバートン印で楽しめました.
某ロックスターが、まんま本人役でウケました.どうやって出演口説いたんだろうなー.
タラララ
2014年01月27日 14:52
間違いなくバートン印ですよね。
個人的にはこれくらい悪のりしてる方が楽しめたりします。
某ロックスターの登場は意外でしたが、案外オジー・オズボーンとかと同じで出たがりなのかも知れません (^^;;