chapter2667:弾丸特急ジェット・バス

画像弾丸特急ジェット・バス(1976)
THE BIG BUS
監督:ジェームズ・フローリー
出演:ジョセフ・ボローニャ、ストッカード・チャニング、ジョン・ベック


バクスター教授(ハロルド・グールド)が開発した史上初の原子力バス“サイクロプス号”のお披露目が近づいていました。
これに危機感を抱いたのが石油シンジケートのボス、アイアンマン(ホセ・ファーラー)。
彼は弟のアレックス(スチュアート・マーゴリン)に命じて研究所を爆破させます。
幸いバスは被害を受けなかったものの、予定していた運転士と副運転士は死亡してしまいます。
普通のバスとは違うサイクロプス号の運転方法を短期間で覚えるのは至難の業。
そこでバクスター教授は天才ドライバーのダン(ボローニャ)を呼び寄せようとします。
ところが、教授の娘でサイクロプス号の設計者でもあるキティ(チャニング)は大反対。
かつて2人は婚約していましたが、結婚式の直前になってダンがキティの前から姿を消したからです。
もっとも他に選択肢はなく、結局は親友のショルダー(ベック)を副運転士にしろという条件まで飲んで雇うことに。
こうしてダンとショルダーの運転するサイクロプス号は180名の乗客を載せてニューヨークからデンバーまでの処女運行に出発します。
しかし、前日にアレックスがサイクロプス号に時限爆弾を仕掛けていたのですが…。

冒頭に『大地震の映画があった。巨船が沈む映画があった。超高層ビルが火事になる映画があった。ドイツの飛行船が爆発する映画があった。そしてここに登場したのが「弾丸特急ジェット・バス」だ!』という意味のテロップが流れます。
これで分かるように本作は70年代に流行したパニック映画をネタにしたパロディ作品。
特定作品のパロディではなくパニック映画全般のパロディになっているので、あまりこの種の映画を見たことのない人でも楽しめると思います。

監督は「刑事コロンボ」シリーズなど主にテレビ畑で活躍しているジェームズ・フローリー。
出演者はジョセフ・ボローニャ、ストッカード・チャニング、ジョン・ベック、ルネ・オーベルジョノワ、ネッド・ビーティ、ホセ・ファーラー、ルース・ゴードン、ハロルド・グールド、ラリー・ハグマン、サリー・ケラーマン、リン・レッドグレーヴ、スチュアート・マーゴリンら。
オールスターと呼ぶにはちょっと憚られる面々ですが、『あっ、この俳優、見たことある』という脇役たちが揃っています。
ロック歌手でもあるデヴィッド・エセックスも乗客役で出ているようですが、自分は彼の顔を知らないので気づきませんでした。

コメディとは言え、『何でバスを原子力で動かすねん』と突っ込みたくなりますが、このサイクロプス号、なかなか捨てたものではありません。
16輪の大型バス2台を連結した全長50メートルのフォルムはカッコよくて圧巻です。
しかもボーリング(1レーンだけですけど)が出来たり、プールで泳げたり、ピアノ弾きのいるバーがあったりする豪華バス。
製作費の大半はこれに使ったんじゃないのかと邪推したくなるほどです (^^;;

大金を投じて本気でバカをしている映画は個人的に評価は高め。
サイクロプス号に『こりゃあ原子力で走っても不思議じゃないわ』と思わせるだけの説得力が出ている時点で本作は成功したと言えるでしょう。
もし、そこらの大型観光バスに手を加えたようなものだったら、映画自体もショボく感じたに違いありません。

自分の評価は★★★★のお薦め。
危機的状況で夫婦仲が復活したりする“パニック映画あるある”的なパロディが満載。
非常時には天井から放射能防護服が落ちてくるなど、ナンセンスなギャグも笑えます。
安易に『コメディ映画だから…』と逃げることなく、ちゃんと金を掛けるべきところに金を掛けてあるので、普通にパニック映画としても楽しめる1本です。

○本日のオマケ
デヴィッド・シャイアによるメインテーマ
いかにも70年代のパニック映画ぽいのが良いですね。

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