chapter2367:007/ムーンレイカー

画像三國連太郎さんの訃報です。

最近では「釣りバカ日誌」シリーズが有名ですが、自分の中で三國さんと言って真っ先に思い出すのは「飢餓海峡」。
“役者”というイメージ通りの人だったような気がします。
90歳の大往生でしょう。
ご冥福をお祈りします。


007/ムーンレイカー(1979)
MOONRAKER
監督:ルイス・ギルバート
出演:ロジャー・ムーア、ロイス・チャイルズ、ミシェル・ロンズデール


アメリカからイギリスへ空輸中のスペースシャトル“ムーンレイカー”が盗まれる事件が発生。
急遽呼び出されたジェームズ・ボンド(ムーア)はM(バーナード・リー)と国防大臣(ジェフリー・キーン)から調査を命じられます。
NASAと協力してムーンレイカーを自費で開発、製造したのは大富豪のドラックス(ロンズデール)でした。
早速、ボンドはドラックスの研究所があるカリフォルニアへ飛びます。
ヘリコプターで迎えに来たコリンヌ(コリンヌ・クレリー)の案内でドラックスと面会したボンドは研究所を視察。
NASAから出向している科学者ホリー・グッドヘッド(チャイルズ)と知り合います。
その夜、ボンドはコリンヌに接近してドラックスの隠し金庫から情報を入手するとイタリアのベニスへ。
ドラックスと関係のあるガラス工房を見学していたボンドは、そこでもホリーを見掛けるのですが…。

3代目ジェームズ・ボンド、ロジャー・ムーア主演の4作目でシリーズとしては通算11作目。
前作「私を愛したスパイ」のエンディングで次回作は「For Your Eyes Only」と告知されていましたが、当時は「スター・ウォーズ」が火をつけたSF映画ブームでした。
そのため「For Your Eyes Only」を後回しにして、宇宙をイメージさせるタイトルの「ムーンレイカー」に変更したという経緯があります。
原作ではミサイルだった“ムーンレイカー”をスペースシャトルという設定にした本作は、『ボンドがついに宇宙へ!』と宣伝されてシリーズで最高の興収を上げました。

しかし、興行成績と出来が必ずしも一致しないのが映画の常。
個人的には『これで007も終わった…』とシリーズに見切りをつけた作品です (^^;;

本作の特徴はパロディ要素が多いことでしょう。
出てくる元ネタは「フランケンシュタイン」「カサブランカ」「荒野の七人」「荒野の用心棒」という古い映画から、「2001年宇宙の旅」や「未知との遭遇」というSF映画まで。
パロディ以外でも前作に続いて登場する悪役のジョーズが不死身だったりで、全体的にコミカルな内容です。

こういう“お遊び”の要素が多い映画は嫌いではありません。
むしろ歓迎するほうですが、それには“本編がしっかり作られている”という条件がつきます。

ところが本作で目を見張るようなアクションはスカイ・ダイビングでパラシュートを奪い合うアバンタイトル・シーンぐらい。
2度も出てくるボートのチェイスはこれまでのシリーズの焼き直しですし、それらに比べると出来も劣ります。
ロープウェイ上のジョーズとの決闘シーンや水中での大蛇との格闘シーンなど、スピード感がなく迫力ゼロの気の抜けたアクションにはガッカリ。
レーザー銃の銃撃戦が繰り広げられるクライマックスも「スター・ウォーズ」の二番煎じでしかありません。

自分の評価は★★の駄作。
中盤まではそこそこ楽しめますが、敵の秘密基地へ乗り込んでからの終盤は失笑の連続。
本来の持ち味を放棄してギャグに走りすぎてしまったため、かなり出来の悪いセルフパロディになってしまいました。
個人的にはシリーズの最低作で、本作がM役のバーナード・リーの遺作となったのは残念です。
ただし、エンディング前のQのセリフ『I think he's attempting re-entry, sir.』だけは、シリーズ屈指の名セリフだと思います (^^;;

○本日のオマケ
シャーリー・バッシーが歌う主題歌「Moonraker」です。

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