chapter2272:探偵物語(1983)

画像月曜ロードショー、1985年7~9月分の放映リスト。
〈 〉内は放送時のタイトル、(再)は再放送です。

7月1日「ドラゴン酔太極拳〈女デブゴン 強烈無敵の体潰し!!〉」(1984)
 監督:ユエン・ウーピン、出演:ヤン・チータン
7月8日「ナイル殺人事件」(1978)
 監督:ジョン・ギラーミン、出演:ピーター・ユスティノフ
7月15日「アイコ十六歳」(1983)
 監督:今関あきよし、出演:富田靖子
7月22日「U・ボート」(1981)
 監督:ウォルフガング・ペーターゼン、出演:ユルゲン・プロフノウ
7月29日「青い珊瑚礁(再)」(1980)
 監督:ランダル・クレイザー、出演:ブルック・シールズ
8月5日「東京大空襲 ガラスのうさぎ(再)」(1979)
 監督:橘祐典、出演:蝦名由紀子
8月12日「東京裁判・後編」(1983)
 監督:小林正樹
8月19日「ビルマの竪琴」(1956)
 監督:市川崑、出演:安井昌二
9月2日「007/ゴールドフィンガー(再)」(1964)
 監督:ガイ・ハミルトン、出演:ショーン・コネリー
9月9日「時をかける少女」(1983)
 監督:大林宣彦、出演:原田知世
9月16日「時代屋の女房」(1983)
 監督:森崎東、出演:渡瀬恒彦
9月23日「連続殺人鬼 冷血 ~史上空前の連続23人強姦殺人事件(再)」(1984)
 監督:渡辺護、出演:中山一也
9月30日「探偵物語」(1983)
監督:根岸吉太郎、出演:薬師丸ひろ子

「時代屋の女房」は9月11日に急死した夏目雅子の追悼放映でした。
DVD化されているのは「ナイル殺人事件」「アイコ十六歳」「U・ボート」「青い珊瑚礁」「東京大空襲 ガラスのうさぎ」「東京裁判」「ビルマの竪琴」「007/ゴールドフィンガー」「時をかける少女」「時代屋の女房」「探偵物語」の11本です。


探偵物語(1983)
監督:根岸吉太郎
出演:薬師丸ひろ子、松田優作、秋川リサ


女子大生の新井直美(薬師丸)は東京の大きな屋敷で父親の元秘書・長谷沼(岸田今日子)と2人暮らし。
父親の仕事の関係上、あと1週間ほどでアメリカへ留学することになっています。
しかし、直美は母親が亡くなってから父と恋愛関係にある長谷沼を嫌っていました。
大学に休学届を出した日、直美は以前から気になっていた先輩の永井(北詰友樹)から声を掛けられます。
彼のオートバイで海岸へ出掛けた後、レストランで食事をしてから誘われるままにホテルの一室へ。
直後、直美の叔父だと名乗る男性(松田)が部屋に入ってきて永井を追い返してしまいます。
彼は直美の尾行とボディガードをしている辻山という探偵でした。
それ以来、辻山は隠れることなく堂々と直美について回るようになります。
ある夜、悪戯心を起こした直美は帰宅するふりをして逆に辻山を尾行。
辻山がバーに入ったところで姿を見せて驚かせることに成功します。
そこは辻山の別れた妻・幸子(秋川)が歌手として出演しているバーでした。
幸子はバーの経営者で暴力団・国崎組の跡取りの和也(鹿内孝)と不倫中。
仕事として2人の関係を調査した辻山は、その忠告に来たのです。
ところが翌朝、辻山は自宅に来た幸子に叩き起こされます。
昨夜、閉店後に行ったホテルのバスルームで和也が何者かに殺されたので助けて欲しいと言うのですが…。

赤川次郎の同名小説を“角川3人娘”の1人、薬師丸ひろ子主演で映画化し東映が配給した角川映画。
「セーラー服と機関銃」に出演後、大学受験で休業していた薬師丸ひろ子の復帰作として話題になりました。
併映は原田知世の映画デビュー作「時をかける少女」ですから、ちょうど角川映画全盛期の作品でしょう。
ちなみに松田優作が工藤ちゃんを演じたテレビドラマの「探偵物語」とは全く関係ありません (^^;;

ところで本作の根岸吉太郎もそうですが、本格的にデビューしてからの薬師丸ひろ子は大林宣彦の「ねらわれた学園」、相米慎二の「セーラー服と機関銃」、深作欣二の「里見八犬伝」、森田芳光の「メイン・テーマ」と良い監督の作品に出演していますね。
当時の角川映画の力の入れ方がよく分かります。

もっとも、自分は薬師丸ひろ子よりも松田優作が目当てでの鑑賞。
『言ってもアイドル映画だから…』と半分バカにした気分で見始めたのですが、上記の殺人事件が起きるまではなかなか楽しめます。
薬師丸ひろ子は跳ねっ返りのお嬢様という感じを上手く出していますし、真面目にコミカルな役を演じるのは松田優作が得意とするところで、意外とこのコンビの相性が良いのです。
ステージで歌う秋川リサを背景にして、直美と辻井が語り合うシーンなどは根岸監督の本領が発揮された場面でしょう。

しかし、殺人事件が起きてからの展開がグダグダです。
原作が赤川次郎なのでミステリーとしては全く期待していなかったのですが、それにしてもちょっと酷すぎます。
これなら無理に殺人事件を出さずに前半のようにコミカルな青春映画路線で押した方が楽しめた気がします。
映画の雰囲気も鎌田敏夫・脚本、根岸吉太郎・監督なので少しずつドロドロした方向へ行ってしまって、途中から収拾がつかなくなってしまいました。

自分の評価は★★の駄作で松田優作と岸田今日子の無駄遣い。
有名なラストシーンなど、あちこちで“根岸節”は見られますが、やっぱりこの監督とアイドル映画は水と油でしょう。
薬師丸ひろ子のファン以外にはキツイ映画だと思います。
秋川リサがヌードになっていたのにはビックリしましたけど (^^;;

○本日のオマケ
薬師丸ひろ子が歌う主題歌「探偵物語」
てっきり作曲は来生たかおだと思っていたら、大瀧詠一だったんですね (^^;;

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