chapter2261:007/死ぬのは奴らだ

画像007/死ぬのは奴らだ(1973)
LIVE AND LET DIE
監督:ガイ・ハミルトン
出演:ロジャー・ムーア、ヤフェット・コットー、ジェーン・シーモア


ジェームズ・ボンド(ムーア)は自宅を訪ねてきたM(バーナード・リー)から直々に指令を伝えられます。
ニューヨークに滞在しているカリブ海の小国サン・モニークの首相カナンガ(コットー)を調査しろというもの。
彼の身辺を調べていたエージェントが3人続けて殺されたため、今度はボンドに白羽の矢が立ったのでした。
早速ボンドはCIAのフェリックス・ライター(デヴィッド・ヘディソン)と連携するためにニューヨークへ。
しかし、動きを察知していたカナンガは刺客を送ってハイウェイでボンドを襲わせます。
これを逃れたボンドはライターの協力で襲撃してきた車の持ち主を特定。
その車を尾行してハーレムにあるバーに辿り着きます。
ところが、またしても動きを読まれていたボンドは隠し部屋へ誘導されてしまいます。
そこにはタロットカードで占いをする巫女ソリティア(シーモア)と麻薬組織のボス、ミスター・ビッグが待ち構えていました…。

「ダイヤモンドは永遠に」で一度限りの復帰をしたショーン・コネリーに替わり三代目ジェームズ・ボンドとなったロジャー・ムーアのシリーズ・デビュー作。
実年齢はムーアがコネリーよりも3歳年上なのですが、映画のボンドはかなり若返った印象を受けます。
ムーア・ボンドは洒落っ気のある飄々とした雰囲気で、いかにも肉体派という感じのコネリー・ボンドに対して頭脳派というイメージ。
コネリーとは違うボンド像を作り上げようという製作側の意図は成功しています。

本作にはボンド・カーこそ登場しませんが、シリーズではお約束の秘密兵器が大活躍します。
ジェーン・シーモアは神秘的な美しさを醸していて、歴代ボンド・ガールの人気投票では上位に入るのも納得です。
カナンガ役のヤフェット・コットーを始め、悪役側が黒人というのもシリーズとしては異色でしょう。
2階建てバスやセスナ機を使ったチェイス・シーンや水上だけでなく陸上まで突っ切るモーターボート・チェイスは迫力充分。
タロット占いの美女とブードゥー教というオカルト風のストーリーも悪くないのですが…。

ムーアに替わってからのシリーズの特徴ですが、ギャグに走りすぎているのが個人的には不満です。
最大の見せ場であるモーターボートのチェイスもアメリカの保安官を出したために緊迫感がなくなってしまいました。
カナンガの最期などは完全にマンガでしょう。
ユーモアや荒唐無稽さはシリーズの長所だと思うのですが、それも度が過ぎるとマイナスにしかなりません。
007シリーズは大人が楽しめるアクション映画であって、コメディにはなって欲しくないのです。

自分の評価は★★の凡作。
ストーリーは「ドクター・ノオ」の焼き直しですし、義手の怪人ティー・ヒーとの列車内の対決も「ロシアより愛をこめて」の二番煎じ。
バーボンしか飲まないボンドも何だかなぁ…。
興行的には大成功しましたが、出来はシリーズでも下から数えた方が早い作品でしょう。

○本日のオマケ
ポール・マッカートニー&ウイングスのテーマ曲「Live And Let Die」
歴代テーマ曲の中で最もドラマティックな構成だと思います。

この記事へのコメント

ボーイング渡辺
2012年11月20日 23:27
ウイングスのストリングスを絡めた素晴らしい曲ですね 途中からダイナミックに変調していく雄大なオケが最高です

映画については語り尽くされているので割愛

ジェーンセイモアとクリストファーリーヴの「ある日どこかで」好きです
タラララ
2012年11月21日 13:41
映画の音楽はジョージ・マーティンが担当していますが、こちらもなかなか良かったです。
お馴染みの007の音楽が少ないのは残念ですけど。

「ある日どこかで」は見ていますが自分はダメでした。
ごめんなさい m(_ _)m