chapter2168:ダーティハリー5

画像ダーティハリー5(1988)
THE DEAD POOL
監督:バディ・ヴァン・ホーン
出演:クリント・イーストウッド、パトリシア・クラークソン、リーアム・ニーソン


サンフランシスコ警察のハリー・キャラハン刑事(イーストウッド)はマフィアの大物ジェネロ(アンソニー・チャルノータ)を逮捕。
この事件をマスコミが大々的に報道したことで、ハリーは一躍人気者になります。
ジェネロによる報復を心配した上司のドネリー警部(マイケル・カリー)は、クアン刑事(エヴァン・C・キム)をハリーの相棒として組ませることにします。
2人の初仕事は人気ロック・ボーカリストのジョニー(ジム・キャリー)が死んだ事件の調査。
ホラー専門の映画監督スワン(ニーソン)が撮影中の新作に出演していた彼は控室のトレーラーへ戻った時に亡くなったのです。
死因は麻薬の過剰摂取で、ジョニーが麻薬中毒だったため事故死の線が有力でした。
ところが、ハリーはチャイナタウンで解決した強盗事件の被害者の所持品から死んだジョニーの名前が書かれたリストを発見。
そこにはジョニーの名前の横に“RIP”(Rest In Peace=“安らかに眠れ”という意味)の文字が書かれおり、ハリー・キャラハンの名前も載っていました。
数日後、テレビレポーターのサマンサ(クラークソン)は、スワンたちが“デッド・プール”という賭けをしていたことを報道するのですが…。

「ダーティハリー 」「ダーティハリー2」「ダーティハリー3」「ダーティハリー4」と続いたシリーズの第5作にして(恐らく)最後の作品。
監督は「ダーティファイター 燃えよ鉄拳」で過去にイーストウッドと組んだバディ・ヴァン・ホーンで、撮影もイーストウッド作品の常連ジャック・N・グリーン。
音楽は「3」以外のシリーズ全作を担当することになるラロ・シフリンです。

キャストではハリーの上司ドネリー役でマイケル・カリーが全作から続投。
今回ハリーと組むのは中国系のクワン刑事で、1作目のチコ刑事以来となる殉職しない相棒となりました。
ブレイクする前のリーアム・ニーソンとジム・キャリーが出演しているのも貴重でしょう。

原題になっている“デッド・プール”とは…。
近々、死にそうな有名人をリストアップし、一定期間内に死んだ有名人を多く書いたものが賞金を総取り出来るという賭けのことです。
当然リストに載るのは高齢者や麻薬中毒を噂されるような有名人。
ジェネロの逮捕で命を狙われるようになったハリーも、このリストに載ってしまうことになります。

今作最大の見せ場はサンフランシスコの坂で行われるカーチェイスでしょう。
と言っても、チェイスするのは本物の車とラジコン・カー (^^;;
一般路をあれだけのスピードでラジコン・カーが走って、ひっくり返らないのは不思議ですが、アイデアは面白いと思います。
もっとも、このシーン以外に見せ場らしい見せ場がないのですけど…。

あと目立つのはセルフ・パロディっぽいギャグでしょう。
上記のカーチェイスでハリーが追われる側というのも該当するかも知れません。
他には、ハリーが刺客だと思って銃を突きつけてみるとサインしてもらおうと思った一般人だったり、マフィアからボディガードをつけられたり…。
正直、“ダーティハリー”が市民のヒーローになった時点で終わりのような気もします。

また、シナリオの酷さも目につきます。
あっさりと犯人がデッド・プールの関係者でないことをバラしてしまっては、せっかく序盤でしたミスディレクションの意味がありません。
なかなかハリーを殺せない犯人が勝手にリストから彼の名前を削って、別の人物に書き換えるというのもガッカリ。
リストに沿った殺人が行われるから面白いわけで、それを自分で否定してはダメでしょう。
犯人はキチガイだから何をしてもいいというシナリオはあまりにも乱暴すぎます。

自分の評価は★★の凡作。
還暦近いイーストウッドに派手なアクションを期待するのは無理というもの。
同じ1988年には「ダイ・ハード」という刑事アクションの傑作が登場しますが、入れ替わるようにこのシリーズが終焉を迎えたのは象徴的かも知れません。

○本日のオマケ
ラロ・シフリン作曲のエンディング曲「San Francisco Night」です。
もう1曲、最初の被害者ジョニーの曲という設定で使われているガンズ・アンド・ローゼズの「Welcome To The Jungle」
初見時、あまりにもカッコいい曲なのでレンタル・ビデオを返して、すぐにCDを買いに走りました。
映画の出来はイマイチですが、自分にガンズを教えてくれた思い出の1本です (^^;;

この記事へのコメント

HOSHIO
2012年07月17日 11:34
全然関係ないですけど、ジョン・ロードが死んじゃいましたね。ディープ・パープルは年を取るとツェッペリンより懐かしい感じがします。

ギターやボーカルが変わっても、屋台骨にはジョン爺がいました。オルガンソロだけのメドレーを聴きたいです。
タラララ
2012年07月17日 12:21
>ジョン・ロードが死んじゃいましたね
え゛!
そうですか、亡くなったのか…。
「ハイウェイ・スター」や「バーン」などパープル時代の代表曲なら彼のソロ・パートを自分は歌えます。
ご冥福をお祈りします。
kawauso
2012年07月17日 21:33
「5」はラジコンカーとのカーチェイス。それを観るだけで十分(笑)。
あとは売れる前のジム・キャリーとリーアム・ニーソンが出ているところでしょうかね。イーストウッド映画はスターを輩出しないことで有名?ですが、この作品は例外でした。
タラララ
2012年07月18日 12:50
今見るとジム・キャリーの役はギャグのように思えたりします (^^;;
今回気づいたのはリーアム・ニーソンがイーストウッド以上に背が高かったことです。
ラジコン・カーのシーンは「ひっくり返ってNGが多かっただろうなぁ…」と思いながら見ています (^^;;