chapter2167:ダーティハリー4

画像プロデューサーのリチャード・D・ザナックの訃報です。

お父さんのダリル・F・ザナックもハリウッドを代表するプロデューサーでした。
70~80年代にデヴィッド・ブラウンとのプロデューサー・コンビで「JAWS ジョーズ」などヒット作を連発。
最近はティム・バートン監督作の多くをプロデュースしていました。
ご冥福をお祈りします。


ダーティハリー4(1983)
SUDDEN IMPACT
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、パット・ヒングル


画家のジェニファー(ロック)は10年前に自分と妹をレイプした犯人の1人ウィルバーン(マイケル・モーラー)を発見。
誘惑にのったふりをし、隙を見て射殺します。
翌朝、殺害現場を見たハリー(イーストウッド)は男が股間と眉間を撃ち抜かれていることに気づきます。
その後、マフィアのボス、スレルキス(マイケル・V・ガッツォ)の孫娘の結婚披露宴を訪ねたハリーは、偽のネタで彼を揺さぶります。
ハリーに脅されたスレルキスは心臓麻痺をおこして死亡。
プリッグス部長(ブラッドフォード・ディルマン)からやり過ぎだと注意され、休暇を取るように言われてしまいます。
もちろん休暇を取る気はありませんでしたが、スレルキスの部下と銃撃戦になったり、チンピラとカーチェイスを繰り広げたりで、連続して問題を起こすことに。
ついに被害者ウィルバーンの調査という名目で田舎町サンポーロへの出張を命じられるのでした。
時を同じくして、10年前の復讐を始めたジェニファーもサンポーロへ移っていたのですが…。

「ダーティハリー 」「ダーティハリー2」「ダーティハリー3」に続くシリーズ第4弾。
シリーズで唯一、イーストウッド自身がメガホンを取った作品です。
カメラに1作目以来となるブルース・サーティースが復帰し、「3」で一度外れたラロ・シフリンが音楽をつけています。

キャストではハリーの上司役でブラッドフォード・ディルマンが「3」に続いて登場。
シリーズ皆勤になるアルバート・ポップウェルは回を重ねる毎に重要な役になり、何と今作ではハリーの同僚刑事を演じています。
「1」でハリーから名ゼリフを浴びせられるチンピラ役だったことを思えば、ちょっと感慨深いものがありますね (^^;;

本作に登場する名ゼリフなら何と言っても『Go ahead, Make my day』でしょう。
しかし、せっかくブルーレイに収録されている山田さんの吹替では、このシーンが丸々カットされていてガッカリ (+_+)
本筋とは無関係なシーンなのでカットされても仕方ないのですが、このセリフは山田さんの声で聞きたかったところです。
色んな日本語訳があるセリフですが、字幕では『撃てよ、望むところだ』となっていました。

さて、自分はこのシリーズの各作品を複数回見ています。
間違いなくシリーズ最低の出来である「5」ですら2~3度見ていますが、この「4」だけは一度見たきり。
覚えているのは、クライマックスが遊園地でメリーゴーランドが出てきたことぐらい。
とにかく『ストーリーも画面も暗かったなぁ…』という印象しかなく、もう一度見てみようという気にならなかったのです。

ところが、今回ブルーレイで見てみると面白いのです。
これは山田さんの吹替効果もありますが、ビデオでは暗くて分からなかったローキー・シーンがブルーレイではちゃんと見えたことが一番の原因でしょう。
ハイキー・シーンの対比も素晴らしいですし、オープニングとエンディングの空撮シーンも効果的。
ちゃんとイーストウッド監督らしい映画になっており、以前はどこを見ていたのかと我ながら呆れてしまいました (^^;;

また、イーストウッド自らがこのシリーズにピリオドを打とうとした節があちこちに見受けられ、1作目から日を置かずに見てみるとシリーズの集大成のような作品に仕上がっていることにも気づきます。
「1」でハリーが言った『殺された娘の人権はどうなるんですか』というテーマは、ちゃんと引き継がれています。
今作では逆にハリーが似たような言葉を言われるのも面白いところ。
初見時には違和感があったラストのハリーの行動も今回は納得できました。

元々、ダーティハリー・シリーズとして企画されていなかったストーリーなのでチグハグな感じは否めません。
過去のシリーズ作に比べてラスボスが小物というのも間違いないでしょう。
それでもクライマックスで逆光の中、シルエットで姿を現すハリーは、陸橋の上にいた「1」を思わせるカッコよさ。
ハリー・キャラハンというキャラクターの魅力が詰まった作品です。
自分の評価はそれまでの★★から大幅に上がって★★★★のお薦めです (^^;;

○本日のオマケ
エンディングで流れるロバータ・フラックの「This Side Of Forever」です。
こちらはラロ・シフリンによるテーマ曲
スクラッチが入ったり、かなり80年代ぽくなっています。

この記事へのコメント

kawauso
2012年07月15日 17:54
「4」はおっしゃるとおり、シリーズの集大成をイーストウッドなりに図ろうとする意思が感じられる作品ですね。

夜景のタイトルバックから海辺の俯瞰へ移りミステリー風の殺人事件までの導入はイーストウッドらしいですし、カフェでの捕物も簡潔ながらハリー健在を印象づける。タラララさんご指摘の逆光のシーンはしびれますね。

ソンドラ・ロックじゃなければもっと傑作になったのに・・・と個人的には思ってます(^^;
タラララ
2012年07月15日 18:47
このシリーズの評価は
1>2>3>4>5
だったのですが、今回の再見で
1>4>2>3>5(5は今夜見ますが評価は多分変わらないでしょう (^^;;)
になりました。
なぜもっと早く「4」を見直さなかったのかと思っています。

ソンドラ・ロックとイーストウッドの関係はブロンソンとジル・アイアランドみたいですね。
当時は『またかよ…』とウンザリする面もありましたが、今見てみると懐かしく思えたりします (^^;;