chapter2166:ダーティハリー3

画像日曜洋画劇場、1983年4~6月分の放映リスト。
〈 〉内は放送時のタイトル、(再)は再放送です。

4月3日「戦争の嵐/最終回 日米開戦!真珠湾攻撃・されど愛は永遠に…」(1983)
 監督:ダン・カーティス、出演:ロバート・ミッチャム
4月10日「ダーティハリー3」(1976)
 監督:ジェームズ・ファーゴ、出演:クリント・イーストウッド
4月17日「グレートスタントマン」(1978)
 監督:ハル・ニーダム、出演:バート・レイノルズ
4月24日「青春の門」(1981)
 監督:蔵原惟繕、深作欣二、出演:菅原文太
5月1日「がんばれ!ベアーズ 特訓中」(1977)
 監督:マイケル・プレスマン、出演:ウィリアム・ディヴェイン
5月8日「パラダイス・アレイ」(1978)
 監督:シルヴェスター・スタローン、出演:シルヴェスター・スタローン
5月15日「ドクトル・ジバゴ 前編」(1965)
 監督:デヴィッド・リーン、出演:オマー・シャリフ
5月22日「ドクトル・ジバゴ 後編」(1965)
 監督:デヴィッド・リーン、出演:オマー・シャリフ
5月29日「ドクター・モリスの島 フィッシュマン(再)」(1979)
 監督:セルジオ・マルチーノ、出演:クラウディオ・カッシネリ
6月5日「ミッドウェイ」(1976)
 監督:ジャック・スマイト、出演:チャールトン・ヘストン
6月12日「パニック航海'83 豪華客船を襲う連続怪死事件!!」(1977)
 監督:フィリップ・リーコック、出演:クロード・エイキンス
6月19日「暴動刑務所アッティカ〈アッチカ刑務所大暴動 真夏を血に染める衝撃の日々〉」(1980)
 監督:マーヴィン・J・チョムスキー、出演:ジョージ・グリザード
6月26日「燃える昆虫軍団」(1975)
 監督:ジュノー・シュウォーク、出演:ブラッドフォード・ディルマン

DVD化されているのは「ダーティハリー3」「グレートスタントマン」「青春の門」「がんばれ!ベアーズ 特訓中」「パラダイス・アレイ」「ドクトル・ジバゴ」「ドクター・モリスの島 フィッシュマン」「ミッドウェイ」の8本。
「戦争の嵐」は“テレビ朝日開局25周年”として放送された連続ドラマです。


ダーティハリー3(1976)
THE ENFORCER
監督:ジェームズ・ファーゴ
出演:クリント・イーストウッド、タイン・デイリー、ハリー・ガーディノ


ドラッグストアで強盗が人質を取って立て籠もっているという報せを受け、ハリー(イーストウッド)は相棒のディジョージオ刑事(ジョン・ミッチャム)と現場へ急行。
店の正面へ車で突っ込む手荒な方法で犯人たちを逮捕します。
ところが、マッケイ本部長(ブラッドフォード・ディルマン)は逮捕方法が暴力的だと非難し、ペナルティとしてハリーを人事課へ回します。
仕方なくハリーは制服警官の刑事昇任試験で面接官となりますが、デスクワークしか知らない婦警のムーア(デイリー)までが受験していることに呆れてしまいます。
一方のディジョージオ刑事は夜間巡回で火薬会社の倉庫の扉が開いていることに気づき、調べてみることに。
保管されていた爆薬や重火器を数人のグループが盗んでいる現場に遭遇します。
一味を逮捕しようとしたディジョージオはグループのリーダー、ボビー(デヴェレン・ブックウォルター)にナイフで刺されて負傷。
集中治療室に担ぎ込まれ、見舞ったハリーの目の前で死亡してしまいます。
翌日、過激派を名乗るグループからサンフランシスコ市へ脅迫状が届きます。
捜査のためハリーも殺人課へ戻されますが、新たな相棒として刑事に昇進したばかりのムーアと組まされるのですが…。

1971年の「ダーティハリー 」、1973年の「ダーティハリー2」に続くシリーズ第3作。
あのハリーが現場を知らない婦警上がりの新人刑事とコンビを組むという内容です。
シリーズも3作目ということで、製作側も新味を出そうとしたのでしょう。
前2作にはほとんどなかった笑えるシーンが多く、シリーズで最もコミカルな作品に仕上がっています。

同時にシリーズ作ということで、今までの作品に出ていた人物を何人か再登場させています。
ハリー・ガーディノが演じる上司のブレスラー警部補は1作目に続く登板ですし、殉職してしまうディジョージオ刑事はジョン・ミッチャムが前2作からの連投です。
1作目でチンピラ、2作目でポン引きを演じていたアルバート・ポップウェルはムスタファという黒人運動の活動家で登場。
何とハリーとの間に信頼関係らしきものまで生まれる役で、セリフも出番もグッと多くなっています。
ちなみに自分は全く知らなかったのですが、ジョン・ミッチャムはロバート・ミッチャムの弟なんですね (^^;;

正直、本作は1作目より劣った2作目から、さらに見劣りする出来でしょう。
アクション・シーンもかなり減っていますし、これと言った見せ場がないのです。
ジェームズ・ファーゴ監督の演出は凡庸でクライマックスもあまり盛り上がりません。

しかし何と言っても、この映画の魅力はケイト・ムーア刑事に尽きます。
警察の8年間は記録課と人事課だけで現場を経験していないことを自覚し、懸命にハリーの相棒を務めようとする健気な彼女は本当に可愛いのです。
最初こそ、意気込みが空回りしますが、少しずつハリーも彼女を認めるようになるほど。
彼女はシリーズでも屈指のキャラクターではないでしょうか。

もちろん、これは“ダーティハリー”という確立されたキャラクターと組んだからこそですが、タイン・デイリーの好演も光っています。
今でこそ珍しくありませんが、当時はまだ少なかった刑事のバディムービーや女性刑事ものを先取りした作品とも言えそうです。

自分の評価は★★★。
好き嫌いだけならシリーズ中でも1作目の次に好きな作品です。
その後、タイン・デイリーはテレビ中心に活躍するようになり、自分は全く見かけなくなりました。
20数年後に彼女を何かの映画で見かけた時、変わりすぎていてビックリしたことを思い出します (^^;;

○本日のオマケ
ジェリー・フィールディング作曲のメインテーマ
音楽もラロ・シフリンと違って、全体的にちょっとオシャレな感じになっています。

この記事へのコメント

kawauso
2012年07月14日 22:28
この「3」は明るいイメージですね。ハリーの怨念のようなものはどこかに吹き飛んでしまってますし、タイン・デイリー演じるケイト・ムーア刑事のキャラクターもどこか憎めないカワイイ女刑事という感じで、TVドラマのような仕上がりです。
傑作ではありませんが、この軽さもまた愛おしくなる作品でした。
タラララ
2012年07月15日 12:49
ケイト・ムーア刑事が良いですよね。
パンツじゃなくてスカートなのも、バリバリの女性刑事という感じがしなくて良いです。
ハリーとのコンビでテレビドラマ化されても違和感がないと思います (^^;;