chapter2103:誇り高き戦場

画像月曜ロードショー、1982年7~9月分の放映リスト。
〈 〉内は放送時のタイトル、(再)は再放送です。

7月5日「大竜巻」(1978)
 監督:ルネ・カルドナJr.、出演:アーサー・ケネディ
7月12日「パニック・アリゲーター 悪魔の棲む沼〈アリゲータ〉」(1978)
 監督:セルジオ・マルチーノ、出演:バーバラ・バック
7月19日「マッドストーン」(1974)
 監督:サンディ・ハーバット、出演:ケン・ショーター
7月26日「誇り高き戦場(再)」(1967)
 監督:ラルフ・ネルソン、出演:チャールトン・ヘストン
8月2日「連合艦隊司令長官 山本五十六」(1968)
 監督:丸山誠治、出演:三船敏郎
8月9日「太平洋奇跡の作戦 キスカ」(1965)
 監督:丸山誠治、出演:三船敏郎
8月16日「日本のいちばん長い日」(1967)
 監督:岡本喜八、出演:三船敏郎
8月23日「マッカーサー(再)」(1977)
 監督:ジョセフ・サージェント、出演:グレゴリー・ペック
8月30日「砂漠のライオン」(1981)
 監督:ムスタファ・アッカド、出演:アンソニー・クイン
9月6日「カリフォルニア ジェンマの復讐の用心棒〈復讐!新・荒野の用心棒〉」(1977)
 監督:ミケーレ・ルーポ、出演:ジュリアーノ・ジェンマ
9月13日「失われた航海」(1979)
 監督:ビリー・ヘイル、出演:デヴィッド・ジャンセン
9月20日「翼は心につけて」(1978)
 監督:堀川弘通、出演:石田えり
9月27日「拳精」(1978)
 監督:ロー・ウェイ、出演:ジャッキー・チェン

DVD化されているのは「パニック・アリゲーター 悪魔の棲む沼」「誇り高き戦場」「連合艦隊司令長官 山本五十六」「太平洋奇跡の作戦 キスカ」「日本のいちばん長い日」「マッカーサー」「砂漠のライオン」「カリフォルニア ジェンマの復讐の用心棒」「失われた航海」「拳精」の10本です。


誇り高き戦場(1967)
COUNTERPOINT
監督:ラルフ・ネルソン
出演:チャールトン・ヘストン、マクシミリアン・シェル、キャスリン・ヘイズ


第二次大戦末期の1944年12月、ドイツ軍が撤退したベルギーで米軍慰問協会によるコンサートが開催されます。
ところが、世界的な名指揮者ライオネル・エヴァンス(ヘストン)率いるオーケストラが演奏を始めた直後、ドイツ軍による反攻作戦が開始されます。
オーケストラもバスに乗って前線から退去しようとしますが、アメリカ軍に化けたドイツ兵の誘導で逆の方向へ。
たちまちバスはドイツ軍に包囲されてしまい、連れて行かれたのは前線司令部のある古城でした。
エヴァンスは自分たちが非戦闘員であることを訴えますが、アーント大佐(アントン・ディフリング)は聞く耳を持たず処刑しようとします。
その時、エヴァンスに気づいた司令官のシラー将軍(シェル)が処刑を中止させます。
エヴァンスのファンだったシラー将軍はオーケストラを捕虜として扱う代わりに演奏を聞かせて欲しいと要請。
コンサート・マスターのヴィクター(レスリー・ニールセン)たち楽団員は同意しますが、エヴァンスだけは頑なに拒否するのですが…。

「土曜の夜と日曜の朝」や「長距離ランナーの孤独」などで知られるアラン・シリトーの小説をラルフ・ネルソン監督で映画化した戦争映画。
「バルジ大作戦」などで有名な“アルデンヌの戦い”に巻き込まれたアメリカのオーケストラの様子が描かれています。
原題の「COUNTERPOINT」とは音楽の“対位法”のことですが、捕虜となった名指揮者とドイツ軍の将軍の対立も表現したものでしょう。

エヴァンスが演奏を拒んだ理由の1つは、演奏して用済みになればすぐに殺されるであろうからですが、指揮者としてのプライドもあったに違いありません。
対するシラーは上辺こそ紳士的な対応をしていますが、ナチスの将軍としてのプライドで屈服させようとします。
映画はこの2人の駆け引きをメインにして、偶然オーケストラに紛れ込んだアメリカ兵2人の脱出作戦を並行して描いています。
さらにエヴァンスの元・恋人で今はコンマスの妻となっているチェリストを巡る三角関係のロマンスも盛り込んでいます。

本作は初見ですが、DVDに収録されていた日本語吹替版で鑑賞しました。
チャールトン・ヘストン=納谷悟朗、マクシミリアン・シェル=西沢利明、キャスリン・ヘイズ=弥永和子、レスリー・ニールセン=村越伊知郎、アントン・ディフリング=仁内達之というキャスティングです。
この納谷悟朗と西沢利明の吹替が絶品。
まさに男の意地と意地がぶつかり合う感じが良く出ています。

ヘストンの名指揮者という設定には最初こそ違和感がありますが、指揮ぶりは堂々としたもので途中から気にならなくなります。
劇中で演奏される曲もベートーベンの「運命」、チャイコフスキーの「白鳥の湖」、ワーグナーの「タンホイザー」など有名なものばかり。
クラシック・ファンにはあまりにもベタすぎる選曲だと思いますが、逆にクラシックに疎い自分には楽しめました (^^;;
サスペンスにアクションにロマンスというかなり欲張りな内容ですが、ラルフ・ネルソンの手堅い演出で最後まで退屈しません。
自分の評価は★★★★のお薦めです。

この記事へのコメント