chapter2077:弾丸を噛め

画像日曜洋画劇場、1981年10~12月分の放映リスト。
(再)は再放送です。

10月4日「エデンの東 第1章・愛と憎しみの兄弟」(1981)
 監督:ハーヴェイ・ハート、出演:ティモシー・ボトムズ
10月11日「チャンプ」(1979)
 監督:フランコ・ゼフィレッリ、出演:ジョン・ヴォイト
10月18日「ナイル殺人事件」(1978)
 監督:ジョン・ギラーミン、出演:ピーター・ユスティノフ
10月25日「2001年宇宙の旅」(1968)
 監督:スタンリー・キューブリック、出演:ケア・デュリア
11月1日「配達されない三通の手紙」(1979)
 監督:野村芳太郎、出演:栗原小巻
11月8日「弾丸を噛め」(1975)
 監督:リチャード・ブルックス、出演:ジーン・ハックマン
11月15日「クランスマン」(1974)
 監督:テレンス・ヤング、出演:リー・マーヴィン
11月22日「ブラボー砦の脱出(再)」
 監督:ジョン・スタージェス、出演:ウィリアム・ホールデン
11月29日「新シャーロック・ホームズ おかしな弟の大冒険」(1975)
 監督:ジーン・ワイルダー、出演:ジーン・ワイルダー
12月6日「摩天楼ブルース」(1979)
 監督:ジョン・フリン、出演:ジャン・マイケル・ヴィンセント
12月13日「ファイヤークリークの決斗」(1968)
 監督:ヴィンセント・マケヴィティ、出演:ジェームズ・スチュワート
12月20日「謎のジェット戦斗機(再)」(1972)
 監督:ポール・ウェンドコス、出演:ローレンス・ラッキンビル
12月27日「ストリートファイター」(1975)
 監督:ウォルター・ヒル、出演:チャールズ・ブロンソン

DVD化されているのは「チャンプ」「ナイル殺人事件」「2001年宇宙の旅」「配達されない三通の手紙」「弾丸を噛め」「クランスマン」「ブラボー砦の脱出」「新シャーロック・ホームズ おかしな弟の大冒険」「ストリートファイター」の9本。
「ブラボー砦の脱出」は11月16日に亡くなったウィリアム・ホールデン追悼放送でした。


弾丸を噛め(1975)
BITE THE BULLET
監督:リチャード・ブルックス
出演:ジーン・ハックマン、キャンディス・バーゲン、ジェームズ・コバーン


1906年、アメリカ西部の新聞社が700マイル(約1100キロメートル)を馬で走破するレースを企画。
2000ドルという高額賞金を目当てに各地から愛馬を連れて腕自慢が集まってきます。
参加者はギャンブラーのルーク(コバーン)、ベテラン・カウボーイ(ベン・ジョンソン)、恐いもの知らずの若者カーボ(ジャン・マイケル・ヴィンセント)、イギリス貴族のノーフォーク卿(イアン・バネン)、メキシコ人(マリオ・アルティーガ)、そして紅一点のジョーンズ(バーゲン)たち。
しかし、下馬評の本命は多くのレースを勝っている主催者パーカー(ダブニー・コールマン)の持ち馬でした。
参加者と彼らが乗る馬はスタート地点まで列車で送ってもらえることになっていましたが、パーカーの本命馬が待ち合わせ場所に到着しません。
輸送を頼まれていた馬のトレーナー、クレイトン(ハックマン)が道中を手間取り遅刻してしまったからです。
クレイトンはスタート前夜に馬を到着させてレースには間に合わせますが、怒ったパーカーに解雇されてしまいます。
そこでクレイトンはパーカーを見返してやろうと急遽、レースへ参加することに。
翌日、8人の参加者でレースがスタートします…。

リチャード・ブルックスが製作、脚本、監督した豪華キャストの西部劇。
アメリカ建国200年だった1975年には俄に“西部劇ブーム”が訪れましたが、本作もその1本と言えるでしょう。
もっとも、700マイルのサバイバル・レースが題材なので、西部劇らしい撃ち合いシーンは少な目です。
ちなみにタイトルの「弾丸を噛め」とは、麻酔なしで手術をする時に弾丸を噛ませて辛抱させたことから、“苦しみに耐えて頑張れ”というような意味だそうです。

さて、そのレースのルールですが、かなりアバウトです。
1日ごとにチェック・ポイントが設けられていて、そこさえ通過すればどんなルートを取ってもOK。
チェック・ポイントには宿と食事が用意されていますが、そこで朝まで休もうが、仮眠だけで夜中に出発しようがこれも自由になっています。
ただし、馬を乗り換えることは出来ないので、愛馬がダウンしたらその時点でリタイアとなります。

ブルックス監督はレースが始まるまで参加者の人物紹介をほとんどしていません。
レースの様子を描きながら、少しずつキャラクターの性格や背景を明らかにするという手法を採っています。
例えばコバーンはギャンブラーらしく、みんなが選ぶルートを避けてショート・カットを見つけようとしますが、失敗してばかり。
馬のエキスパートのハックマンはなるべく馬に負担を掛けないようにしているので、チェック・ポイントに到着するのはたいてい最後です。
逆に血気盛んなヴィンセントはチェック・ポイントにも一番乗りしようと馬を酷使してしまいます。
各人のレースに参加した理由や目的はレース中に明らかになるのですが、唯一、バーゲンだけが不明で、これが終盤の伏線になっていました。

自分の評価は★★★。
レースの過酷さは表現できていますが、途中の順位や現在地点がどの辺りなのかという実況部分を端折っているためレース自体の面白さは伝わってきません。
キャラクターの性格付けが出来ているので退屈はしませんが、ご都合主義な展開(特に終盤)も気になります。
コミカルなシーンを入れるタイミングも少しずれているような…。
このキャストと題材ならもっとワクワク出来そうなのに、ブルックスが生真面目に作りすぎたという印象で、もったいないと思った1本でした。

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