chapter1999:007/サンダーボール作戦

画像007/サンダーボール作戦(1965)
THUNDERBALL
監督:テレンス・ヤング
出演:ショーン・コネリー、クロディーヌ・オージェ、アドルフォ・チェリ


ボンド(コネリー)はパリで一仕事を終え、イギリスにあるNATO空軍基地の保養所にきていました。
保養所の職員パトリシア(モリー・ピーターズ)を口説いて楽しんでいたボンドは、滞在客リッピ伯爵(ガイ・ドールマン)の腕に特徴のある刺青を発見します。
本部に問い合わせ、その刺青が秘密結社“トング”の印だと知ったボンドは伯爵を監視することに。
やがてNATO空軍のパイロット、ダーヴァル少佐(ポール・スタッシーノ)が死体で保養所から運び出されたことを知ります。
その頃、原爆を搭載した演習中のバルカン爆撃機の編隊が行方不明になる事件が発生。
犯罪組織“スペクター”から1億ポンドの金塊を要求するテープがイギリス政府に届きます。
緊急招集で本部へ戻ったボンドは、死んだはずのダーヴァル少佐がバルカン爆撃機を操縦していたことに注目。
少佐の妹ドミノ(オージェ)がいるバハマのナッソーへ飛ぶのですが…。

イアン・フレミングの原作を映画化したシリーズ第4弾。
監督は前作「ゴールドフィンガー」のガイ・ハミルトンから、「ドクター・ノオ」と「ロシアより愛をこめて」のテレンス・ヤングに戻っています。

元々、本作はシリーズ映画化の第1作目に予定されていました。
原作者のフレミングも参加して、映画用に書き下ろしたシナリオだったようです。
ところが、フレミングは他のシナリオ・ライターに無断で自身の小説として発表したため裁判にまで発展。
製作のイオン・プロは映画化第1作を「ドクター・ノオ」に切り替えたという経緯があります。
この共同シナリオ・ライターの1人、ケヴィン・マクローリーが同じ原作でリメイクしたのがシリーズの番外編「ネバーセイ・ネバーアゲイン」です。

元は映画化前提で書かれた脚本ですから、原爆を奪ったスペクターが国家を脅迫するという、それまでの3作とは違ってスケールの大きい作品です。
前作「ゴールドフィンガー」がヒットしたこともあり、製作費も大幅にアップ。
それでも、1965年に公開されると「ゴールドフィンガー」以上に世界中で大ヒットし、シリーズで最も興行成績が良かった作品となりました。

映画はボンドがスペクターのナンバー6、ブヴァール大佐と対決するアバンタイトルでスタートします。
1984年のロサンゼルス五輪開会式でも使われたジェットパックが登場したりもしますが、ボンドと大佐の格闘はなかなかの迫力。
柔道の巴投げが使われていたり、シリーズでも屈指の格闘シーンに仕上がっています。
ちなみに大佐を演じているのはボブ・シモンズで、彼は「ゴールドフィンガー」までの3作でオープニングの“ガンバレル・シーン(スクリーン右端から正面まで歩いてきたボンドがこちらを向いて銃を撃つシーン)”でボンドを演じてたスタントマン。
本作からはガンバレル・シーンをショーン・コネリー自身が演じていますから、アバンタイトル部分を新旧ボンドの対決にしたのはスタッフの遊び心でしょう。

さて、予算もスケールもアップして戦艦まで登場する作品ですが、全体的にかなり大雑把な作りになっています。
適度にアクション・シーンが入るので退屈こそしませんが、舞台がナッソーに移ってからはダレる箇所も少なくありません。
ボンドガールも味方のクローディーヌ・オージェより敵側のルチアナ・パルッツィの方が印象に残りますし、スペクターのナンバー2、アドルフォ・チェリも悪役としての魅力に欠けます。

何よりクライマックスの敵味方が入り乱れての水中戦が盛り上がりません。
銛を撃ち出す水中銃は面白いのですが、如何せん、水中なので動きがスローなのは大きなマイナス。
だいたい水中で殴り合っても痛くないと思うのですけど…。
水中戦は撮影もスタントも大変だったとは思いますが、尺も長すぎますし、このクライマックスでテンションが下がってしまうのは残念です。

自分の評価は★★★。
何度見ても個人的に一番楽しめるのはアバンタイトル部分ですね (^^;;

○本日のオマケ
トム・ジョーンズが歌う主題歌「Thunderball」です。
自分のキーより高かったため、レコーディング時には歌い終わって、その場にぶっ倒れたというエピソードが残っています。
キーが合わなかった理由は、諸事情で直前に主題歌が差し替わったから。
そのボツになったディオンヌ・ワーウィックが歌う主題歌「Mr. Kiss Kiss Bang Bang」を。
これはこれで007の主題歌らしくて個人的には好きです。

この記事へのコメント

しゅー
2012年01月15日 12:28
リーチ!!

>シリーズで最も興行成績が良かった
一番007の人気のあった時代の作品ということですね.
タラララ
2012年01月15日 14:49
即ツモ!
となりそうです (^^;;

異論はあると思いますが、007シリーズのピークはこの頃ではないでしょうか。
でも次の日本が舞台の作品の出来が…。