chapter1826:望郷(1937)

画像水曜ロードショー、1976年1~3月分の放映リスト。
〈 〉内は放送時のタイトル、(再)は再放送です。

1月7日「サイレンサー/破壊部隊」(1969)
 監督:フィル・カールソン、出演:ディーン・マーティン
1月14日「電撃フリント/アタック作戦」(1967)
 監督:ゴードン・ダグラス、出演:ジェームズ・コバーン
1月21日「ピンクの豹」(1963)
 監督:ブレイク・エドワーズ、出演:デヴィッド・ニーヴン
1月28日「暗闇でドッキリ」(1964)
 監督:ブレイク・エドワーズ、出演:ピーター・セラーズ
2月4日「砲艦サンパブロ・前編」(1966)
 監督:ロバート・ワイズ、出演:スティーヴ・マックィーン
2月11日「砲艦サンパブロ・後編」(1966)
 監督:ロバート・ワイズ、出演:スティーヴ・マックィーン
2月18日「旅情(再)」(1955)
 監督:デヴィッド・リーン、出演:キャサリン・ヘプバーン
2月25日「望郷」(1937)
 監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ、出演:ジャン・ギャバン
3月3日「ガンヒルの決斗(再)」(1959)
 監督:ジョン・スタージェス、出演:カーク・ダグラス
3月10日「ウィル・ペニー」(1968)
 監督:トム・グライス、出演:チャールトン・ヘストン
3月17日「マッドボンバー」(1973)
 監督:バート・I・ゴードン、出演:ヴィンセント・エドワーズ
3月24日「エディ・コイルの友人たち〈狼のシンジケート ダーティー・エディー〉」(1973)
 監督:ピーター・イエーツ、出演:ロバート・ミッチャム
3月31日「上級生」(1972)
 監督:パスカル・トマ、出演:フレデリック・デュリュー

DVD化されているのは「サイレンサー/破壊部隊」「電撃フリント/アタック作戦」「ピンクの豹」「暗闇でドッキリ」「砲艦サンパブロ」「旅情」「望郷」「ガンヒルの決斗」「ウィル・ペニー」「マッドボンバー」の10本です。


望郷(1937)
PEPE LE MOKO
監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
出演:ジャン・ギャバン、ミレーユ・バラン、ガブリエル・ガブリオ


アルジェリアがフランス領だった頃、首都アルジェには開発された市街から少し離れた丘の上にカスバという地区がありました。
旧市街でもあるカスバは道が迷路のように入り組んでおり、犯罪の温床ともなっていたのです。
このカスバには強盗をしてフランスから逃げてきたペペ・ル・モコ(ギャバン)という顔役がいました。
長年アルジェの警察は躍起になって彼を追っていましたが、カスバの住人に絶大な人気があるペペの逮捕は困難でした。
ある夜、ペペは警官隊と銃撃戦になります。
カスバを観光していたフランス人女性のギャビー(バラン)は、騒動に巻き込まれたところをスリマン刑事(リュカ・グリドゥ)に助けられます。
スリマン刑事がギャビーを避難させた酒場へ逃げてきたのがペペ。
彼は美しいギャビーに一目惚れしてしまいます。
その様子を見たスリマン刑事はギャビーをペペの逮捕に利用しようと考えます。
カスバでペペを逮捕するのは不可能と考えていたスリマン刑事は、彼が市街へ降りてくるのを待つことにしていたのです…。

第二次大戦前のフランス映画を代表する名作。
特に日本での人気は高く、1939年のキネマ旬報ではベスト1に選出されています。
ラスト・シーンが印象深いこともあり、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督のベストに上げるオールド・ファンも多いようです。

今回、自分は30数年ぶりに見直したのですが、やっぱり面白いと思いました。
ただ、その反面、今となってはデュヴィヴィエ演出に古臭さを感じたことも確か。
同時期のジャン・ルノワールやルネ・クレールに比べて、デュヴィヴィエ監督の評価が低くなっているのも分かる気がします (^^;;

それでも自分の評価は★★★★。
後年の映画に与えた影響の大きさを考えても“名作”と呼ぶに相応しい1本でしょう。
ロマンチックな男のドラマが好きな方には特にお薦め。
主人公の名前である原題を「望郷」とした邦題は名訳だと思います。

ちなみにテレビの吹替版がYouTubeにアップされています。
個人的に「望郷」はこの吹替版のイメージが強いので興味のある方はどうぞ (^^;;
ギャバン=森山周一郎、リュカ・グリドゥ=山田康雄の名演技が堪能できますよ。

この記事へのコメント

Jun
2012年01月11日 13:08
確かにデュヴィヴィエ氏の評価は相対的に下がっているかもしれません。というか、あまり取り上げられません。
現代の若者にはジャガイモ顔のギャバンやカマキリ顔のジューヴェの良さはなかなか理解できないでしょうし、デュヴィヴィエ氏の描くメロドラマがもっさりと感じてもいたし方ないでしょう。
しかし90年当時の日本では、当時の批評家は「第三の男」、「望郷」、「天井桟敷の人々」のヨーロッパ作品3本を非常に高く評価していました。(投票者層はかなりの年配が多数だったはずですが^^;)
確かにルノワール氏の評価は上がっていますね。LAでも特集を組んで頻繁に上映されます。DVDに関してはCriterionから相当数の同氏の監督作品がリリースされていることはタラララさんも承知していることと思います。Criterionの同氏に対する贔屓もルノワール氏の評価上昇に少なからず影響を及ぼしているかと思います。これと同様のことは黒澤明氏作品と日本映画全般に対しても言えるかと思います。
CriterionのDVD作品#1が「大いなる幻影」で#2が「七人の侍」。一方、「望郷」が#172である事実が、Criterionのデュヴィヴィエ氏に対する扱いの低さを如実に表しているいえます。