chapter1475:歩兵の前進

画像バンクーバー五輪、始まってまだ2日ですが日本選手は健闘してますよね。

女子のスピードスケートや男子のモーグルでも入賞していますし…。
複合の小林選手が一時トップに立った時はテンションが上がりました (^^;;


歩兵の前進(1956)
PRIVATE'S PROGRESS
監督:ジョン・ボールティング
出演:イアン・カーマイケル、リチャード・アッテンボロー、デニス・プライス


1942年、ドイツ軍による空爆が続くイギリスが舞台。
学生だったスタンリー(カーマイケル)は士官学校へ入学します。
しかし、運動オンチの上に要領が悪く失敗ばかり。
見かねたコックス(アッテンボロー)たちがサボったり手を抜く方法を教えますが、落第してしまいます。
新たに配属されたのが待機部隊だったので、スタンリーは悪友のコックスたちとノンビリと軍隊生活を送っていました。
ところが、叔父のトレスパーセル少佐(プライス)の立案した秘密作戦に参加させられてしまうのですが…。

イギリスのイーリング・スタジオで製作された、いわゆる“イーリング・コメディ”です。
イーリング・コメディ作品としては「マダムと泥棒」が劇場公開されたぐらいなので、残念ながら日本ではほとんど知られていないジャンルです。
まあ、自分も他には「ラベンダー・ヒル・モブ」を見た程度なので、詳しく語るほどの知識はないのですけど (^^;;

この作品も日本では劇場未公開で、ようやく昨年にDVD化されました。
事前に行かない旅さんちのブログで字幕がダメだという情報を仕入れていたので、それなりに覚悟して見始めたのですが…。
さすがユニバーサル!
これまでに経験したユニバーサル(今はジェネオンと合併したのでジェネオン・ユニバーサル)のダメな字幕とは、また一味違った酷い字幕でした (+_+)

まず、訳が直訳すぎるのがダメ。
セリフに出てくる全ての単語を訳そうとしているので、字幕がやたらと長いのです。
会話で楽しませるタイプのコメディなのでセリフの量が多いのは分かるのですが、上下2行になった長い字幕をポンポンと出されても読めませんって!
この翻訳家は“意訳”というものを知らないのでしょうか (・_・?)

例えば、『私が好きなのはベートーベン、バッハ、モーツァルト、ショパン…』というようなセリフがあったとすると、普通の日本語字幕は『私がベートーベンとバッハが好き』という風に最初の2つぐらいしか訳していません。
これは『私はクラシックの作曲家が好きだ』ということが伝われば観客には充分なので、セリフ全てを字幕にする必要がないからでしょう。
それを全部訳してしまうと物凄く読みづらい字幕になってしまうのに、この訳者は気づいていないようです。
「coffin」という単語を別の単語(自分の語彙にはない単語でした)と勘違いするシーンで、「お棺」と「オカン(母親の意味)」という風に上手く訳している箇所もあるんですけどねぇ…。

これは翻訳家ではなく字幕制作会社が悪いのですが、1つの単語を平気で2行にしてしまうのも読みにくい。
地名の「ワシントン」が改行されて、1行目の文末に「ワシ」、2行目の文頭が「ントン」となっている字幕は初めて見ました。
さらに酷いのがあって、1行目が「私は朝食をたべまし」で切れていて、2行目が「た」の一文字…という風になっているのもあります (+_+)

恐らく字幕ソフトに1行の文字数制限があるのでしょう。
でも、それならそれで、もう少し切りの良いところで改行すれば良いと思うのは自分だけ (・_・?)
普段、当たり前に見ている“普通”の日本語字幕の有り難さが分かるのが、この会社のDVDの素晴らしいところです (^^;;

閑話休題、映画本編のことを…。
前半は良くある軍隊ものですが、ドタバタではなく会話で笑わせるコメディが中心です。
しかし、当時を知っていたり、イギリス人でないと分からないと思われるオチのネタも多く、あまり笑えません。
しかも字幕が字幕ですから、映画が始まって10分ほどでテンションが下がってしまいました。
列車の狭いトイレから何人も出てくる…という、有名なマルクス兄弟のネタを逆手に取ったギャグもあったりしますがイマイチですね。

極秘作戦に参加させられた主人公が前線に出る後半になると少し盛り返すのですが、前半を挽回するほど面白くはありません。
ラストのオチも簡単に読めてしまいましたし…。
官僚主義的になった軍隊批判がテーマのようですが、それもピンときません。
収穫は“ビッグX”ことリチャード・アッテンボローの若い頃の演技を見られたことぐらいでしょうか。
自分の評価は★★の凡作です。

そうそう、ドラキュラ役者として有名になる前のクリストファー・リーがドイツ軍将校の役で出てしました。
ちゃんとセリフのある役で、なかなか軍服も似合ってましたよ (^^)

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