“タラ”と“ララ”に愛をこめて

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zoom RSS chapter2673:ペンチャー・ワゴン

<<   作成日時 : 2015/10/21 21:33   >>

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画像大槻ケンヂの「くるぐる使い」を読了。
1994年と1995年の2年連続で星雲賞の短編賞を受賞した表題作と「のの子の復讐ジグジグ」を含む短編集です。

ロックバンド“筋肉少女帯”のボーカルでリーダーでもある作者がどんな小説を書くのか興味深く読んでみました。
科学的要素はほとんどないので、SFと言うよりもファンタジーに近い感じ。
会話文が多く、小難しい表現もないのでラノベ並にスラスラ読めます。
ただし近親相姦、白痴、憑依、イジメなどを題材にした内容はかなりダークなので読む人を選ぶ気がします。

作者が江戸川乱歩好きなのは筋肉少女帯の楽曲からも察せられますが、中にはモロに乱歩趣味が出た作品もあります。
フェリーニの名作「道」のオマージュ作品「くるぐる使い」とウィリアム・ピーター・ブラッティの映画化もされた「エクソシスト」にヒントを得た「憑かれたな」の2編が個人的には楽しめました。
どの作品も個性的ですが、何作も続けて読んでいると途中から食傷気味になりますね (^^;;
評価:★★★


画像ペンチャー・ワゴン(1969)
PAINT YOUR WAGON
監督:ジョシュア・ローガン
出演:リー・マーヴィン、クリント・イーストウッド、ジーン・セバーグ


西部開拓時代のカリフォルニア。
移民中の1台の馬車が運転を誤り谷底へ落下してしまいます。
通りがかった山師(マーヴィン)が様子を見に行ったところ、馬車に乗っていた兄(イーストウッド)は重傷ながら命は助かりましたが弟は即死。
山師が移民仲間と一緒に弟の墓穴を掘っていると、土の中に砂金が混ざっていることに気づきます。
この砂金発見の噂はすぐに拡がり、ノー・ネーム・シティと名付けられたブームタウンが出来るほど川沿いに人が集まってきます。
骨折して動けない兄も山師のパートナーとなり、ここで砂金掘りをすることになるのでした。
数ヶ月後、男しかいないこの町へモルモン教徒の男性(ジョン・ミッチャム)が2人の妻(セバーグとスー・ケイシー)を連れてやって来るのですが…。

ブロードウェイのヒット・ミュージカルを「南太平洋」や「キャメロット」などのジョシュア・ローガン監督で映画化した西部劇ミュージカル。
音楽は「マイ・フェア・レディ」のフレデリック・ロウとアンドレ・プレヴィンのコンビです。

イーストウッドが唯一出演したミュージカルとして、個人的に見たかった作品です。
てっきり邦題の“ペンチャー”は人名か地名の固有名詞だと思っていたのですが、何と原題の「PAINT YOUR」のカタカナ表記だったのにはビックリです (^^;;
ちなみに原題の「PAINT YOUR WAGON」は直訳だと「馬車に色を塗れ」となって意味不明ですが、DVDの字幕では「馬車を仕立てろ」となっていました。
西部開拓時代の慣用句なのかも知れません。

本作はヒット・ミュージカルの映画化ということで、かなり予算を掛けています。
なので、60年代までの大作なら普通だった前後編からなる2部構成。
DVDも序曲こそありませんでしたが、休憩と終曲を含む165分の長尺です。

ミュージカルとは縁遠いイメージのマーヴィンとイーストウッドですが、どちらも吹替なしで2〜3曲ずつ歌っています。
マーヴィンは「キャット・バルー」あたりの作品で鼻歌を歌っていたような気もしますが、ちゃんと歌っているの聞くのはこれが初めて。
決して上手いとは言えませんが、彼らしい低音を活かした味のある歌唱です。
一方、歌手としてアルバムを出したこともあるイーストウッドは朗々と歌い上げるタイプではありませんが、さすがに上手いですね。
ヒロイン役のジーン・セバーグも1曲だけ歌っていますが、多分、これは吹替でしょう。
かつてカントリー・ロックの代表格だったニッティ−・グリッティー・ダート・バンド(懐かしい!)も少しだけ登場しています。

映画は1人の美女を巡る2人の男性の三角関係と友情のお話し。
西部劇ならではのガン・アクションは全くなく、あくまでも西部開拓時代を舞台にしたコメディ・ミュージカルという仕上がりになっています。
既成の概念や道徳が本当に正しいのだろうか…という問題提起をしているあたりは70年代になろうかという時期の作品らしいところでしょうか。

楽曲は悪くないものの、特に盛り上がりもなく進行するので後半になるとちょっと退屈に。
ところが、ラスト近くにパニック映画も真っ青なスペクタクル・シーンが用意されていました。

自分の評価は★★★。
ミュージカルとしては可もなく不可もなくという感じですが、『彼の心情ならさっきのシーンで表現できてるやん』という風に重複するようなシーンが何度か出てくるので無駄に長い印象を持ってしまいます。
マーヴィンとイーストウッドの最初で最後の共演作なのですから、鑑賞後に『やっぱりミュージカルじゃなく、アクション西部劇を見たかったなぁ…』という気がしたことも確かです。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
生頼先生が亡くなりましたね。僕の中では平井和正とセットでしたが、世間ではスターウオーズなのか。

残る大物は天野先生くらいでしょうか。
HOSHIO
2015/10/28 01:49
新聞の訃報欄で知りました。
自分も生頼先生と言えば平井作品ですね。
あと、旧・光栄のゲーム・パッケージとか。
ちなみに評判が良いので信長の野望シリーズ最新作「創造」を買ってみたら、これが面白い (^^;;
チマチマとプレイしていますが歴代最高作と言われるのも納得です。

>残る大物は天野先生
訃報欄では生頼先生の隣に「天野」とあってビックリ。
こちらは元奨でアマ強豪の天野貴元さんでした。
お2人ともご冥福をお祈りします。
タラララ
2015/10/28 10:56

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